【物化07】燃焼の3要素│無料で学べる乙4

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今回の内容は、危険物取扱者試験に頻出と言うわけではありませんが、危険物取扱者試験を横断するような、核となるような内容です。

この内容を分かっていると、ほかの事項も理解しやすくなるので、ここでしっかり身に着けてしまいましょう。

POINT
  • 燃焼とは、熱と発行を伴う酸化反応のことを言う
  • 燃焼の3要素とは、可燃物酸素供給源点火源であり、どれか1つでも欠けると燃焼は起こらない

①燃焼とは、熱と発光を伴う酸化反応のことを言う

ここで、燃焼の定義について学んでおきましょう。

燃焼とは、発光を伴う酸化反応のことを言います。

線香やたばこは炎は出ていませんが、熱と発光を伴うので、燃焼に当たります。
一方、鉄がサビる現象は酸化反応ですが、熱や発光を伴わないので、燃焼には当てはまりません。

酸化と燃焼の関係

②燃焼の3要素とは、可燃物、酸素供給源、点火源であり、どれか1つでも欠けると燃焼は起こらない

BBQをするときを思い浮かべてください。

空気(=酸素供給源)が十分供給されている場所で、燃えやすい木や新聞紙(=可燃物)にライター(=点火源)で火をつけると思います。

このように、燃焼には可燃物と酸素供給源と点火源の3つが必要であり、1つでも欠けると燃焼が起きないので、可燃物と酸素供給源と点火源の3つを燃焼の3要素と言います

可燃物は燃える物のことです。

たとえば木や新聞紙、一酸化炭素などが可燃物に該当します。

特に燃えやすい物質を、消防法では危険物第2類可燃性固体や、第4類引火性液体に指定しています。

塩や二酸化炭素は不燃物です。
また一般に金属も不燃物ですが、鉄粉など細かくなった金属は可燃物になります。
そのため、鉄粉は粒子の大きさによっては、危険物第2類に該当します。(→燃焼の仕方:粉じん爆発)

コンロで使われるプロパンガスも可燃物ですが、消防法は固体と液体しか扱わないので、危険物には該当しません。

酸素供給源は、酸素を供給する物のことです。

代表的なのが空気です。

空気は混合物で、このうち約21%が酸素です。

また、物質の中には酸素を含んでいる物質があり、この中で特に酸素を供給しやすい物質を、消防法では危険物第1類酸化性固体や第6類酸化性液体に指定しています。

また、第5類自己反応性物質に指定されている物質の多くは、酸素を含んだ物質であると同時に、可燃性もあるため、燃焼3要素のうち2つがそろった危険性の高い物質です。

気体の酸素(酸素分子)〔O2〕は、酸素原子〔O〕を含んでいます。
また、第1類酸化性固体の代表的な物質である、過塩素酸カリウム〔KClO4〕も、酸素原子〔O〕を含んでいます。
一方、エタノール〔C2H5OH〕は、酸素分子や過塩素酸カリウムと同様に酸素〔O〕を含んでいますが、酸素供給源にはなりません。
これは物質によって酸素〔O〕の放り出しやすさが違うからです。
酸素〔O〕を放り出しやすい物質が、酸素供給源となるのです。

点火源(または熱源とも言う)とは、可燃物と酸素を反応させるために必要なエネルギーを与える物のことです。

たとえばマッチは、強くこすると火がつきますが、これは摩擦熱が点火のエネルギーになっているからです。

点火源には、火気や火花、摩擦熱や静電気などがあります。

第5類自己反応性物質には、衝撃を与えただけで燃焼が始まってしまう物質もあります。

マッチは摩擦熱が点火源

確認テスト

次のうち燃焼する組み合わせはどれか。
(1)塩―空気―光
(2)軽油―窒素―火気
(3)木炭―二酸化炭素―摩擦熱
(4)一酸化炭素―酸素―静電気
(5)二酸化炭素―水素―火花

(1)✕ 塩は不燃物です。

(2)✕ 窒素は酸素供給源になりません。

(3)✕ 二酸化炭素は酸素供給源になりません。

(4)〇

(5)✕ 二酸化炭素は可燃物になりません。

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この記事を書いた人

技術屋の30代。
仕事に関係ある資格から生活を豊かにする資格まで取得済。
いろいろな資格を取得してきた経験をもとに、資格取得のHow Toを発信中。