今回は化学変化のひとつ、酸化・還元について学習します。
酸化・還元は危険物取扱者試験では頻出の分野ですが、難易度も高く、初学者にとってはなかなか得点することが難しい分野です。
そのため、酸化・還元については今回学んだことが出題されて、得点できればOK!という目標にしましょう。
POINT
- 物質が酸素と化合することを酸化と言い、酸化物が酸素を失うことを還元と言う
- 相手を酸化させる物質を酸化剤と言い、相手を還元さえる物質を還元剤と言う
- 「燃焼」は酸化!
①物質が酸素と化合することを酸化と言い、酸化物が酸素を失うことを還元と言う
鉄を放置すると、やがてサビがつきます。
これはサビがどこからかやって来たわけではなく、鉄が空気中の酸素と化合した結果、酸化鉄(サビ)に変化したのです。
このように、物質が酸素と化合することを酸化と言い、酸素と化合した物質を酸化物と言います。
一方、製鉄所では酸化鉄をコークスと反応させることで鉄の単体を得ています。
このように、酸化物が酸素を失うことを還元と言います。
なお、酸化と還元は同時に起きるという特徴があります。
②相手を酸化させる物質を酸化剤と言い、相手を還元さえる物質を還元剤と言う
酸化・還元は同時に起こります。
このとき、自身が還元することで相手を酸化させる物質を酸化剤と言います。
反対に、自身が酸化することで相手を還元させる物質を還元剤と言います。
自身の反応と効果は反対であることがポイントです。
③「燃焼」は酸化!
さて、危険物取扱者試験で酸化・還元がなぜ重要かと言うと、危険物取扱者試験の核である燃焼が、酸化・還元反応だからです。
「燃焼」は、ある物質と酸素〔O〕が反応し、酸化する現象だと考えてください。
そのため、「エタノールが燃えた。」と言う文章には、酸素が出てきていませんが、「エタノールと酸素が反応し酸化した。」と読み替えることができます。