水、空気、ガソリン、鉛筆、机…世の中には数え切れないほどたくさんの物質が存在しますが、どの物質も限界まで分解していくと、物質を構成する要素はとても少なく、約120種類しかありません。
この要素(「元素」と言います)の組み合わせが変われば物質が変わり、物質が変われば性質も変わります。 まずは物質がどのように構成されているかを学習していきましょう。
- すべての物質は約120種類の元素の組み合わせでできている
- 物質は、純物質か混合物に分類でき、純物質はさらに単体か化合物かで分類できる
①すべての物質は約120種類の元素の組み合わせでできている
下のような元素周期表をみたことがある人も多いのではないでしょうか。
水も空気も机も、この世のすべての物質はこの元素周期表に載っているたった118種類(2023年時点)の元素を組み合わせることで作られています。
②物質は、純物質か混合物に分類でき、純物質はさらに単体か化合物かで分類できる
空気を例にすると、空気中には、生命活動に必要な酸素は約21%含まれており、そのほか窒素が約78%、アルゴンが約1%、さらに二酸化炭素など様々な物質が混ざっています。
空気ように、複数の物質が混ざりあった物質を混合物と言います。
これに対して、窒素や酸素、アルゴン、二酸化炭素は単一の成分として存在することもできます。
窒素や酸素、アルゴンのように、ただ1種類の物質から構成されている物質を純物質と言います。
また、先ほどの元素周期表に載っている元素記号で窒素を表すとN2、二酸化炭素はCO2になります。
純物質の中でも、窒素〔N2〕のように1種類の元素記号で表せる物質を単体、二酸化炭素〔CO2〕のように2種類以上の元素記号を使って表される物質を化合物と言います。
確認テスト
物質の構成について、つぎのうち誤っているものはどれか。
(1)一酸化炭素は、炭素が不完全燃焼したときに発生する化合物である。
(2)海水は、水や塩化ナトリウムなどが含まれる混合物である。
(3)普通火災に使われる水は、水素や酸素が含まれる混合物である。
(4)ガソリンは数種類の直鎖炭化水素などが含まれる混合物である。
(5)ダイヤモンドや黒鉛はいずれも炭素の単体である。
(1)〇
炭素はC、一酸化炭素はCO、二酸化炭素はCO2とそれぞれ表されます。
燃焼によって炭素Cが酸素O2と反応し、本来なら二酸化炭素CO2になりますが、不完全燃焼が起きると、酸素が一つたりない一酸化炭素CO(有害)ができてしまいます。
(2)〇
水はH2O、塩化ナトリウムはNaClとそれぞれ表されます。
塩化ナトリウムは、食塩の主成分です。
(3)✕
水はH2Oで示される純物質(化合物)です。普通火災については「消火剤」で学びます 。
(4)〇
(5)〇
ダイヤモンドも黒鉛も、それぞれCで表すことができます。
このような同じ元素記号で表すことができるが、性質が異なる単体を同素体と言います。
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